建築基準法に対応した換気対策
シックハウス対策のための建築基準法令の改正は、居住者等が継続的に高い濃度のホルムアルデヒドの暴露をうけ
ないようにするため、居住者等が長時間滞在する居室について、空気中のホルムアルデヒド濃度が厚生労働省の指針
値以下となるようにしようとするものです。
このため、次の対策が義務付けられました。
@ 居室(居間、寝室、子供室等)については、建築材料による対策と換気設備による対策の
両方の対策が必要となります。
☆ 居室とは、居間、寝室、子供部屋、台所、書斎などが該当します。
また、以下の部分は居室と一体とみなされます。
◎ 開き戸(ガラリやアンダーカット)のあるもの、折れ戸、引き戸などで居室と仕切られ、換気経路
となっている廊下。
◎ 居室からの排気をトイレ、浴室等からまとめて排気する場合のトイレ、浴室。
◎ 給気経路になっている納戸、ウォークインクローゼット等。
☆ 住宅の居室には換気回数0.5回/h以上の換気量を持つ換気設備を設置することが今回、
建築基準法で義務付けられました。
(なお、換気設備による換気回数が「0.5回/h以上0.7/h未満」と「0.7回/h以上」のどちらに
該当するかによって使用できる「ホルムアルデヒド発散建材材料」の等級ごとの使用可能
面積がかわります。)
☆ 以下のような居室の場合は、特例として換気設備は不要です。
◎ 常時外気に開放された開口部と隙間の換気上有効な面積の合計が床面積1uあたり15cu以上
ある居室。
◎ 真壁造(壁に合板を用いていないこと)の建築物の居室で天井及び床に合板等を用いていない居室
または開口部の建具に木製枠を用いた居室。
A 居室に隣接している天井裏等については、高い濃度のホルムアルデヒドが居室に流入しないよう、
建築材料による対策または換気設備による対策のいずれかの対策が必要。
☆ 天井裏等とは、換気経路となっていない納戸、ウォークインクローゼット、屋根裏収納、造り付け収納
床下収納、押入れなどが該当します。
☆ 天井裏等は、居室に悪い影響を与えないようにする観点から次のように扱われます。
1)気密層や通気止めにより居室と遮断されている場合は、いずれの対策も必要ありません。
2)気密層や通気止めにより居室と遮断されていない場合は建材による対策か、換気設備による
対策を選択できることになっています。
◎ 気密層とは、以下に示す気密材料を隙間なく連続して設置した層のことです。
@ 厚さ0.1mm以上の住宅用プラスチック系防湿フィルム(JIS A6930-1997)
A 透湿防水シート(JIS A6111-2000)
B 合板など
C 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材(JIS A9526-1994)
D 乾燥木材等(重量含水率20%以下の木材、集成材、積層材など)
E 鋼製部材
F コンクリート部材
◎ 通気止めとは気密材料またはそれと同等以上の気密性能を有する材料(石膏ボード等を含む)
によって、通気を止めるための借置のことです。
☆ 天井裏等について換気設備による対策を行う場合は、以下のいずれかに該当する必要があります。
1)居室の換気設備が第1種換気設備である場合は、居室内部の空気圧が天井裏等の空気圧を下
回らないようにするか、天井裏から別途、排気する。
2)居室の換気設備を第2種換気設備とする。
3)居室の換気設備が第3種換気設備の場合は、その設備で天井裏等も排気するか、専用の排気
設備を天井裏等に設置する。
B 対象外の空間
☆ 居室と接していないか、通気性のない建具で遮断されているトイレ、洗面所、浴室、シャワー室
居室と仕切られ、かつ換気経路となっていない廊下などが該当し、仕上げ材や換気の対策は不要。
参考文献
「シックハウス対策のための住宅の換気整備マニュアル」
財団法人ベターリビング
確かな住まい造り 建築・設計・施工
株式会社 アレックスホーム